今回はちょっと専門的な言葉から入りました。
歯科医療も当然ながら100%の成功は望んでも得られません。
なぜならば、生体や環境は複雑で人間なんかにそもそも
太刀打ちできるわけが無いと考えています。
それでも、少しでもなんとかできないかと
あがいているのが実情です。
その一環として、当院では不幸にして抜歯の運命をたどった歯は
キレイに薬液処理をした後に必ず顕微鏡でその歯を観察させていただいています。
そうすることによって得られる情報は示唆に富むもので
歯科医とすると非常に驚くことばかりです。
その例をお見せいたします。
歯の根の消毒は管の中の細菌を消毒する事によって感染から
歯を守る治療方法となります。
上の図の様に針と消毒液を使ってキレイにしているのです
当然針が触れると部分が消毒されるのですが
時には上手に処置ができたと手応えがあっても
経過がはかばかしくない時もあります。
その原因の一つとして、根の先の外側にも細菌が繁殖
してしまっているためと考えられています。
で、その証拠写真を撮りました。
通常は下の写真のような状態です。
ところが、次の写真をご覧になってください
根の先の穴の周りに何やら黒いものがあるのがおわかりでしょうか?
言ってみれば根の先に「歯石」のような「細菌の巣」があるのです
驚きです。
アップにしました
これでは中からの消毒では太刀打ちできそうもありませんね
この様な場合は「根の先を外科的に切断」するような方法が必要となります。
診断力が問われる事例でしたが
改めて、悪くしない事が最善だと感じます。
コメントを残す