勝手にシリーズ化しようとしている菊地です。
元ネタは「家政婦は見た」です(しょうもなくてすみません)
今回は結構救いようのない話です
多くの皆さんは、「歯みがきをすればむし歯にならない」等と
思っていらっしゃるかもしれません。
確かに、歯磨きはしないといけません
ただ、それが必ずむし歯にならない十分条件になるかというとそうではありません。
なぜならば、むし歯になる要因は他にもあるからです。
予防に熱心な歯科医師の多くは山形県酒田市の日吉歯科の熊谷先生の影響を受けていると思います。
私もその一人だと思います。スカンジナビアの系統の予防的な考えではむし歯になる要素を
調べ、考え、対応し、患者さんのサポートをしているのですが
私は決定的に欠けている要素があると思うのです。
それが、またもや「歯ぎしり」です。
論より証拠
写真をごらんになって下さい。
画面中央、光が当たっている部分に 白く斜めに線がはしっているのがおわかりですか?
これ、むし歯の部分をキレイに取った後の歯の表面です。
(エナメル質ってお聞きになったことありますか?)
私が歯科用の顕微鏡を使い始めて15年ほど経ちますが
よく観察して気が付いた事があります。それは
『むし歯の影にヒビがあり』です
あまり見たくないかもしれませんが
もう2枚ごらんになって下さい。
中央の黒いところがむし歯なのですが
その周囲に「ヒビ」があるのがわかりますか?
鶏と玉子の関係だと思うのですが
多くの場合ヒビが入りその隙間から細菌が侵入し
むし歯が急激に進行するのです。
これは平らなところが進行するむし歯とわけて考えたら
良いのではないかと思っています。
お手入れが悪いのが原因でむし歯になるのであれば
歯の間は必ず両方がむし歯になるはずですが
多くの場合、片側だけにむし歯の進行がみられ、
接しているもう片側にはむし歯が見られないか、極初期の段階なことが
観察されるからです。
となると、だれにも歯ぎしりは止められません。
こうすれば完全にむし歯を予防出来ると言うことにはつながらないということです。
私たちの歯科医院ではムダに削ることは避けたいと思っています。
顕微鏡で歯をよく観察することは
急いで処置をした方がよいか、もう少し経過を見られるのか
多くの情報を得ることになります。
これは日々、手術用顕微鏡をじっくりと使わせて頂く環境を
与えて頂く皆様に感謝です。
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